『バーン・アフター・リーディング』感想
予告編等からはもっとコメディタッチの軽い話を想像してました。もちろんノリは軽いですが、話自体はブラックで救いのないものでした。コーエン兄弟に「救いのある」話を求めることが間違っていると言われれば、その通りです。はい。そういう意味では全く「コーエン兄弟」印の作品です。
欲にかられた奴(ら)が失敗を重ねて周りを巻き込んで引き起こす悲喜劇。『ファーゴ』系でしょうか。ただ、登場人物が多いため、一人一人が類型的で、それぞれの行動にやむにやまれぬものが感じられず、「お手軽に作った群衆劇」といった印象を拭いされませんでした。前作『ノーカントリー』のヘヴィさのせいでしょうか、非常に拍子抜けしました。その軽さと結末の非情さのギャップに戦け、という見方もあるかもしれませんが・・・。
多分、監督名を伏せられて見せられれば、水準以上の出来だと思うのでしょうが、コーエン兄弟作品として自分が求めているものの違いか、脚本はよく出来てるけど画面から伝わってくるものが無い、という感じです。
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