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2008.03.30

『ガチ☆ボーイ』感想

主人公は高次脳機能障害(脳外傷)の青年。事故の後遺症で記憶が継続しない。一度寝ると事故から以降のことは全て忘れてしまう。元々は舞台劇のようですね。実は自分も芝居をやってた頃、劇団で、同じような記憶障害の男を主人公にした芝居を上演したことがあります。同じような症状を扱った作品に『博士の愛した数式』や『50回目のファーストキス』がありましたね。

実際の高次脳機能障害者の人たちが観るとどう思うのかは分かりませんが、あくまで“青春”“映画”であるのことを前提にお話ししたいと思います。

やはり青春映画で、そのような素材を扱う以上、もう少し(高次脳機能障害の方々には失礼かもしれませんが)記憶障害からくる笑いを取って欲しかった。それがあった方が、後々の展開で主人公の苦悩や生き方がもっと感動を呼んだんじゃないでしょうか。
『50回目のファーストキス』みたいなコメディ映画的な位置付けじゃないんだろうけど、なんかもったいない。制作者側の配慮?良心?

あと不可解なのは、最初、主人公が記憶障害だってことを観てる側にも知らせないようにしてること。予告編等で主人公が記憶障害だってことは分かってるんだから、そのような演出には意味がない。主人公がプロレス研のみんなに自分が記憶障害だってことを隠すのはいいけど、観客には不必要でしょう。それともまったく前知識無しで来てくれる観客を想定してのことか?

あと、なんで主人公が弁護士を目指すような超秀才なのかも不可解。この映画の中では現実と理想の落差を付けて、単に父親を絶望させるだけの役割しか果たしてない。そんな必要があるのか?風呂屋じゃいけないのか?風呂屋をバカにしてない?ていうかこの家は父親と妹の二人で風呂屋を経営してるのか?それはかなり無理があるでしょ。そうだとしたら一番苦労してるのは妹じゃねえのか。と、ある程度風呂屋の内情を知ってる身としては思うのであった。

あとね、途中から何度かやたら泣かせに走るのも気に入らない。それもかなりストレートなやり方で。それから最後の試合で主人公の身体の痣や傷が消えてるのは何でだ!

って結局悪い文句の方が多くなってますね。ははは。ぴあの満足度調査で1位を取ってたが、それ程のものか?ってのが正直な印象。

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