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2007.04.14

『ブラックブック』感想

Blackbook2面白い。これぞ映画的興奮と刺激に満ちた作品。バーホーベンヴァーホーベン)監督構想20年だけあって、きっちり練り上げられた脚本は細かな伏線もエロ・グロもきっちり盛り込まれ見応え十分。

主人公のエリスを演じたカリス・ファン・ハウテンがまた素晴らしい。キリっと芯の強いしたたかでたくましい女を演じながら、終盤、耐えきれず号泣するシーンは思わず胸をえぐられる。

監督が言うように全ては「白でもなく黒でもないグレー」。人間の欲望の前には戦争という大義も矮小な経済装置に成り果て、金と恐怖と差別が人の心を弄ぶ。正義も悪も物事の裏表でしかない。そもそも戦争自体が人間の欲望が生み出したものだから、戦時下ではその本性がいかんなく発揮されることとなる。

冒頭とラストが1956年10月のイスラエルのキブツになっている点も注意。そう、悲しみに終わりはないのだ。

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受信: 2007.04.14 03:16 午後

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