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2007.03.11

『あなたになら言える秘密のこと』『ルワンダの涙』

Anatahimitsu2Shootingdogs2

あなたになら言える秘密のこと』と『ルワンダの涙』の両方を観た方ならその共通点にはお気づきだと思いますが、ネタバレに近いものがありますので詳しくは語りません。

『あなたになら〜』の問題点は、監督の言わんとしたいことが何なのかが今ひとつはっきりしないこと。心の再生のことは分かるが、それにしては主人公の抱えている問題が大き過ぎないか?あの展開だと彼女の秘密そのものが物語の中心(=監督の言いたかったこと)になりはしないか。そしてそちらが中心とすると今度はその後の展開があっさりし過ぎていないか。そのバランスの加減が観る方に戸惑いを覚えさせる。

ルワンダの涙』の原題は”Shooting Dogs"。随分と情緒的な邦題だが、それがこの作品の持つ奥の深さを全然表していないということを配給会社は少しでも考えたことがあるのだろうか?原題のままでいくか独自の邦題を付けるかは難しい問題だが、この場合は明らかに原題のままでいくべきではなかったのか?

と、いう問題はさておき、この作品はルワンダで行われたジェノサイドの問題はもちろん、それ以上に作品中でBBCの記者が言う「ボスニアでは白人だから云々、でもルワンダでは、こんなのただのアフリカ人の死体じゃない云々」のセリフが全てを現しているし、そういう視点から描いている。つまり白人にとっては白人以外は人間ではないのだ。それは単に”人道的立場”という建前で動いているだけで、実際にだれも救いはしない。難民の命を守るための発砲はできないくせに、衛生上の理由で犬には発砲しようとする国連軍。白人の命は守ってもアフリカ人の命は使い捨て。命の値段が明らかに違う現実。自分たちの勝手な都合と利益のためにバラバラにしたアフリカなのに、手がつけれなくなったら知らんぷり。あー恐ろしや。って白人面した黄色いサルの我々も過去に同じようなことをしてきたし、同じように白人たちから見られてるってことで他人事ではないんだよね。

神父役のジョン・ハートが素晴らしい。最初はのほほんとした顔をしていたのが状況が差し迫るにつれて戸惑い落胆そして絶望へと変化していき、そして最後に見せる笑顔。

本作品が映画デビューのクレア=ホープ・アシティ。ツチ族の少女役の子だが、『トォモロー・ワールド』の”希望の子”だったのね。既に映画以外のキャリアは十分あるし、エリートなんですね。

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