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2007.02.17

『フリージア』を観てきました。

Freesia2原作の漫画は未読です。設定はとても面白いと思います。映画はかなり脚色されてるようです。そもそも冒頭のフリーズ爆弾からして映画オリジナルだそうです。

で、結果としてそれが裏目に出てると思います。せっかくの原作のユニークな設定が生かし切れてないような感じです。まあ映画は一定の時間の枠の中に収めなければいけないので、物語の中心になるものを持ってくるのは間違いではありませんが、今回の場合はいかにも取って付けたような感じで、それを元に構築しようとしている世界観も、室内のシーンはそこそこ頑張ってますが、屋外のシーンは思いっきりフツーで全体としての統一感がなくリアリティが感じられませんでした。その上主役の二人が共に感情凍りつき人間なのでセリフが単調で、それにつられてか作品全体も間延びしてて退屈してしまいました。主人公の感情が凍ってしまったのと痛覚がないのとの関連性も分からないし、感情と痛みが無いからってしゃべり方まで淡々としていなけりゃいけない必要はあるんですかね。人間は生理・病理学的にそうゆうものなら仕方ありませんが。
魅力的な設定ながら、凡庸な脚本が足を引っ張った結果中途半端な作品になった、と言えばよいでしょうか。

キャスト的には柄本佑君が『コワイ女-鋼-』と似たようなキャラながらもいい味出してました。今回はセリフのない役(だから?)ながらも嶋田久作さんもよかったっす。

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『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』を観てきました。

Gobubble2

この映画、ターゲット的には自分はドンピシャなんだと思います。ただ残念なことに当時自分は貧乏 演劇青年真っただ中で、あの頃で言うフリーター状態で(実は今もそう変わらないだが・・・)全くお 金に縁の無い、世の中の好景気とは関係のないところで生活を送っていましたので、バブル、バブル と言われてもいまだに実感が沸かないのですよね。もちろんテレビや雑誌は読んでいましたし同時代を生きていたわけですから当時 の世相や流行は知ってますし、フリーターでやってられたのも社会全体の景気が好かったお蔭だとは 思ってます。でも芝居なんかやってると回りも貧乏だし、世俗離れした人達が多かったので今思っても現実生活は”バブル”とは無縁の状態でしたね。
だから映画の中で当時のファッションや何やかやを笑いの対象 にしても、実体験としては知らないのでそれがバブルだったという認識も低いし、そもそも自分の生活自体がバブル前中後と特に大きき変わることがないので全然ピンとこないんですよね。バブルの象徴というより単なるある時代の流行、みたいな。

何だか当時の思い出話のようになってしまいましたが、要は、コメディ映画としてはなかなか楽しめました、ってことですかね。ただネタにしていること自体が、同世代のくせに笑える立場にいなかったってことで、やや冷めた目線になってしまい、物語に入り込めず、笑いも苦笑に近くなりましたとさ。めでたしめでたし。

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2007.02.13

『ユメ十夜』を観てきました。

Yumejuya2先日お亡くなりになった実相寺昭雄監督から『犬神家の一族』のセルフリメイクでまだまだ健在振りを見せた市川崑監督。若手の注目株『ゆれる』の西川美和や『リンダ リンダ リンダ』の山下淳弘。総勢10名の監督のオムニバス集『ユメ十夜』。元本は夏目漱石の『夢十夜』。

漱石の原作は読んでいなかったので、正直よく分からない話しも結構ありました。シュールといえばシュール。好き勝手といえば好き勝って。まあ1話が短いので飽きずには観れました。

これから観に行くなら原作をサクッと読んでおくことをお勧めします。その方が「この話しをこうしたのか〜」と楽しめます。以下のサイトで読めます。

青空文庫:『夢十夜』(夏目漱石著)
*原作は短いんですね。掌編って感じでしょうか。

それぞれの監督のアプローチの仕方が、特色が出てて面白いですね。松尾スズキ監督の第六夜が一番原作に忠実なのが意外でした。しかも面白い。どー考えたらそーなるのか一向にその思考回路が分からないのが第八夜の山下敦弘監督。スゲーのか投げやりなのかどっちなんだ!
役者的には阿部サダヲ、市川実日子、緒川たまき、松山ケンイチ、本上まなみあたりがよかったですね。

有名な長編小説を無駄に映像化するよりは、このような短編をイメージを膨らませて映像化する企画の方がよっぽど有益だと思うのですがね。まあ興行的にはおいしくないんでしょうね。

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2007.02.12

『フィレーネのキライなこと』を観てきました。

Phileine2いや〜、愉快愉快。予告編が面白かったのでそれなりに期待して観に行きましたが、やはり面白かったです。オープニングから飛ばしてました(笑)。フィレーネをはじめ、みんなキャラがいいですね。テンポもいいし観てて飽きません。
お話もエッチでストレートで大胆。中途半端は無し。爽快な気分になれます。CGの使い方もマル。プロセニアムアーチを軽々と超えた演出も好きです。これぞ映画本来の表現の自由ですよってね。

ラストがちょっとキレイにまとめ過ぎかなとも思いますが、別にひねくれた作品ではないのでそれはそれでよいのでしょう。あまり観る機会のないオランダ映画ですが、観て損はしません。多分。

*オランダ映画といえば、オランダ映画史上最大の巨費を投じたらしいポール・ヴァーホーヴェンの『ブラックブック』がもうすぐ公開ですね。もちろん楽しみにしてますが、『フィレーネ〜』のような、大作ではないけどピリリと効いた作品が公開されたことは喜ばしいことですね。とは言ってもオランダ映画祭で4部門で賞を受賞した実績があってのことですが・・・。 

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2007.02.11

『墨攻』を観てきました。

Bokkou2自分にとっての『墨攻』は酒見賢一氏の小説です。漫画化されていることは映画化の話しを聞いて知りました。なので映画の元となった漫画は未読です。小説もかなり昔に読んだものなので詳細は忘れてます。探してみたら文庫本が出てきたので先日冒頭の数十ページだけ読み返してみました。以上のような状態での鑑賞となりました。

スペクタクル映画としてはなかなか楽しめました。しかし”墨家”及び”墨家としての革離”の描写が今ひとつ際立ってなく、墨家の思想というものがどういうものなのかよく分からず、また”知略に富んだ戦い”と言う割にはフツーの戦いのように思え、どこが”墨攻”なのか、その特異性が感じられませんでした。

まあ、墨攻だと思わず、中国戦国時代の戦争映画だと思って観ればよいのではないでしょうか。ありきたりと言えばありきたりな人間模様や展開ですが、それなりに見応えはあります。それ故、もっと墨家の墨家たる、或は革離の革離たる部分が鮮烈に出ていればより厚みのある作品になったのではと思います。

*あらためて小説をながめてみましたが、映画では”10万の敵”ですが小説は”2万”じゃないですか。映画、サバ読み過ぎ。ははっは。革離も善人過ぎ。

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2007.02.08

『ドリームガールズ』を観てきました(試写会)。

Dreamgirls2これぞエンタメって感じでしょうか。ショウビズ界の栄枯盛衰、人の世の浮き沈み、愛、友情etc色んな要素が力強い歌とともに語られます。そしてソウルを無くした音楽は音楽じゃないってことがよく分かります。まあ、我がままも程々にってことと、捨てる神あれば拾う神ありってことで、映画は難しく考えずに楽しみましょう。

これを観てしまうと、『バベル』はまだ観てませんし菊池凛子を応援はしてますが、アカデミー賞助演女優賞はジェニファー・ハドソン有力ってのはうなずけますなぁ。エディ・マーフィもよかったっす。

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2007.02.06

『世界最速のインディアン』を観てきました。

Fastestindian2スピードに取り憑かれた男、ここにあり。しかも63歳。実話ベースってことで、何事も年齢ではないということか。いやアッパレ。

アンソニー・ホプキンス、いい味出してます。おどけた仕草に憎めない笑顔。時として見せる厳しい表情。

いくつものエピソードも冗長になることなく、簡潔に(いやむしろあっさりし過ぎで、物足りなくも感じる)済まし、テンポよく進行する。それもまた主人公の達した境地のように思えてくる。夢に向かって前進あるのみ。くよくよ悩まない。何とかなるさ。実際は周りもこんな善人ばかりじゃないだろうけど、そんなことも時速300kmの前には屁でもない。さあ、明日俺たちは一体何kmで走れるのか?

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2007.02.03

『ディパーテッド』V.S.『あるいは裏切りという名の犬』米仏ネズミ対決の結果は!?

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両方の作品をご覧になった方ならご承知のことと思いますが、両作品に共通のアイテムとして”ネズミ”が出てまいります。わたくし、『ディパーテッド』→『あるいは〜』と続けて観たもので、自分としましてはあのラストのねずみがそのままオープニングで出てきたのかと思いびっくりしました。あはは。

スコセッシ監督が「撮りたくないのに撮った」みたいな発言をしたらしいが、それがそのまま表れたような出来。前半の引っぱりから2時間以上の長さを見せきるものはあるが、終盤のバタバタ感やラストの投げやりなギャグには失笑してしまった。香港映画とは別物とはいうもののジャック・ニコルソンの濃厚な演技だけが目立ち、それ以外はやたら泥くさい雰囲気で、主演二人の演技も観てて疲れる。君らには哀愁とか憂いってものが無いのだよ。お願いだから続きは作らないで、と言ってみてもヒットしてしまったら放っておくはずのないハリウッド。

それに比べて『あるいは裏切りという名の犬』(オリヴィエ・マルシャン監督)のなんと素晴らしいことか。重厚さと鋭さと優しさが混じり合った傑作。何度か涙が出てきた。ベテラン俳優の演技(ダニエル・オートゥイユ& ジェラール・ドパルデュー)はもちろん、監督自身に「何を撮ってるか」という自覚と自信があるからこそ、これだけ心に響く作品が出来上がったのだろう。その、作品に対する姿勢こそが『ディパーテッド』とこの作品の出来を分つポイントだ。せめてスコセッシはねずみの使い方をもっと勉強するように!

しかし!!ここにもやはりハリウッドの魔の手が!!デ・ニーロがリメイク権を獲得して自分が主演で撮ろうとしてるらしい。共演はジョージ・クルーニー。何でもデ・ニーロと ジェラール・ドパルデューは旧友らしいっすね。
『あるいは裏切りという名の犬』 ロバート・デ・ニーロ & ジョージ・クルーニー主演でハリウッドリメイク!(CINEMA TOPICS ONLINE 2006/09/21)

ロバート・デ・ニーロとジョージ・クルーニー、リメイク映画で共演(シネマトゥデイ 2007/01/09)

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『幸福な食卓』を観てきました。

Kofukutaku2_1今年は”家族”ネタが多いですなぁ。「イカとクジラ」とか「酒井家〜」とか「リトル・ミス・サンシャイン」とか。こちらも家族ものの『幸福な食卓』ですが、よかったです。主演の北乃きいちゃんのがよいですねぇ。放っておくと増々壊れていきそうな家族の中で、一人気丈に生きてく姿が心を打ちます。過剰な演出がなく淡々と進行する物語にも好感が持てます。実は結構シビアな状況にも関わらず、それをことさら強調して話しを大袈裟にしたり涙を誘ったりというのがない。それでいて全体としてとても感動できる。原作を読んでないのでこれは原作の力なのか監督の力量なのかその両方なのかは分かりませんが、よく練られた脚本&抑制の効いた演出だと思います。

そしてこの作品の魅力は”家族”ものの側面と同時に、いやそれ以上に主人公の”中原佐和子”を中心とした青春映画としての面白さが大きいです。彼女の”大浦勉学”君との爽やかだが切ない恋愛模様が、周囲の大人たちにも色々な再発見を促していく。均整のとれた味わい深い青春映画の逸品ではないだろうか。

<余談>

  • 個人的にはああいう別居家族もいいなとは思う。
  • ミスチルのフルコーラスというのは少々やり過ぎかと・・・。
  • 音楽プロデューサーの小林武史の不倫報道はシャレになりませんなぁ。
  • ファミリーマートから劇中に出てくる”小林ヨシコ”シュークリームが発売中。味はまあ値段相応といったところだが、甘さ控え目で映画の感動を呼び起こすのにはうってつけです。

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