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2004.09.05

『オールド・ボーイ』9/1(水)イイノホール(試写会)

「カンヌ映画祭グランプリ受賞!」「タランティーノ熱狂!」「ハリウッドでもユニバーサル社よるリメイク決定!」「世界がひれ伏す衝撃作品!」「すべての人の想像を超える、衝撃の復讐サスペンス!」「ラストは他言無用!」これだけ宣伝されれば話半分にしても観に行きたくなるとゆうもの。さて結果は?

日本の原作コミックは読んでません。ちょっと調べたところ、基本設定は同じだが、映画はかなり変更を加えてある模様。チラシにも「独自の動機・展開を付け加え」とある。だから「衝撃の結末」も映画独自のものと推測される。監督は『JSA』のパク・チャヌク。
作品全体の完成度はかなり高いと思う。コミカルなオープニングから突然の拉致監禁そして解放。そこから犯人探し、復讐、意外な結末。テンポのよい展開と緊張感のある画面は、観客を引き付け集中力を途切れさせない。全体の雰囲気、随所に挟まれる笑いは『殺人の追憶』にも似ている(と、実はポン・ジュノ監督に進められて漫画を読んで映画化したらしい)。パク・チャヌク監督インタビュー(若干ネタばれに通じる発言がありますので注意して下さい)

面白い、確かに面白い。でも俺は評価しない。ギリギリのところで評価できない。映画の好き嫌いは極めて個人的な理由によるし、その人のこれまでの映画鑑賞・読書遍歴・ひいては人生経験までもが大きく反映されてしまうものだと思う。で、この『オールド・ボーイ』には俺の中では決して使ってはいけない仕掛けが使われている。そこでまずアウトひとつ。これを使っちゃうと何でもOKになっちゃう。それは反則。さらに「動機」というか動機の元になる出来事(=「結果」でもあるのだが)でも、これはこの感想文の冒頭に挙げた数々の「!」的賛辞に値する程のものでは決してない、とゆうことで二つ目のアウト。最近その手の作品に触れる機会が多かったせいか、余計「またか」的な思いが強かったこともあるんだけどね。
ただ、それでもこの映画が面白いのは、『ツイステッド』と違い「ラストの衝撃」のためだけに「事実」や「動機」が準備されているのではなく、ちゃんとそこには犯人及び真?犯人の側の心理にも踏み込んだ作品全体のダイナミズム感があるからだろう。とゆうか作品本来の狙いはそこにあるとも言えるし、そこの部分はもはや言う程「衝撃的」ではないにしろ、それを巡る・そこに至るあれこれも含め、複雑に絡み合った因果関係はよくできていると思う。残念なのは、その部分が割と駆け足で語られてしまって、より「結果」だけがクローズアップされてしまっていることか。その「結果」に対する描写も役者の熱演もあり、見応えがあるシーンになっているだけに余計にね。

とは言うものの、観終わって数日経ってこうして振り返ってみると、なかなかよく出来た作品だと思えてきた。しかしそこでどうしても問題になるのが先に挙げた最初のアウトな点。つまりは仕掛けの問題とゆうことになる。そおゆう仕掛けを使わなくとも同じ過程は描けたのではないのか?使う理由も分からないではないが、そおゆう使い方はしないでくれ。作品全体からすると些細な点かもしれないけど、俺的には禁じ手なのだ!

余談ですが、その点『ドット・ジ・アイ』はうまいと思いました。こうゆう仕掛けでもOKではなかったでしょうか。それじゃあ『LOVERS』だって?う〜む。難しい。『4人の食卓』とか『箪笥』とか、韓国映画って一番残酷なのかも。
さらに余談ですが、この作品は“復讐三部作”の二作目だそうです。一作目は『復讐者に憐れみを』とゆうこれまた救いのない復讐劇(2002年の東京国際映画祭で上映されたみたい。秋に日本公開?)だそうです。そして三作目は女性を主人公にした復讐劇。タランティーノがグランプリあげたのも頷けるって?

何かネタばれを防ぐため非常に分かりづらい文章になってしまって申し訳ありません。公開はまだ先なようですが、あまり前知識を入れずに観た方がよろしいかと思います。

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