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2004.08.14

『LOVRS』8/5(木).有楽町朝日ホール(試写会)

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『HERO』に続き古代中国を舞台にした武侠映画。『HERO』が大義に殉じた個の物語だとすれば、今回は大儀を捨てて「愛」に殉じた個の物語、と言った感じでしょうか。どうしてもチャン・イーモウとゆう名前や、豪華な俳優陣の名前を聞かされると「面白いはず」といった先入観(期待感)が先にたってしまいがちですが、さてどうだったでしょうか。

まあ、こんなもんでしょうか。格別絶賛するようなものではないけど、決してつまらないわけではない。面白いんだけど予想を超える程ではない、といったところでしょうか。何が引っ掛かるかと言えば「美しく」撮り過ぎてるってことかしら。映像的にも物語り的にも。『HERO』の時もそうだったんだけど、泥臭さが無いって言うか、生活の匂いがしないって言うか、どこか浮き世離れしたとこで全てが進んでいってる感じなんだな。決して悪いことじゃないんだけど、予定調和的で、一種の型にはまった演出を見せられてるようで、安心して観てられるんだけど、ドキドキもしないってゆうジレンマ。例えば『MUSA』のような鬼気迫るものや、物語がどこに進んで行くかわからない楽しみは決定的に欠落してるんだよね。まあこれは個人の好みの問題でもあるんだけどね。

それでも戦闘シーンの美しさはさすがと言うべきか。主役たち以外の兵隊たちを、一方的な斬られ役じゃなくてちゃんと互角に闘わせることで、様式美的ではあるが華麗で美しいアクションシーンを作り上げているし(でもその後の展開に難ありの場面もあるけどね)、竹林の戦闘シーンも武侠映画好きにとってはうれしい場面でしたしね。やっぱり竹渡り(そんな言葉があるのかどうかしらないけど)は外せませんよね。ちょっと笑っちゃうような竹やり攻撃も結構気に入ったしね。

最初に、美し過ぎてイヤだみたいなことを言ったけど、ラストに人の「情念」を感じられる闘いのシーンがあったのはよかった。物語の展開としては予測可能なんだけど、大義だけでは語れない、予測不可能な人間のエゴの部分を見せてくれたので、作品としては『HERO』よりは好きかな。でも残念ながら作品全体の完成度は低い。その原因は多分冒頭に掲げられる「アニタ・ムイに捧ぐ」とゆう献辞に集約されるのではないかと思うが(主演の一人にキャスティングされていたアニタ・ムイが急死したのだが、代役を
立てず脚本の変更だけで対処したらしい。詳しくは公式サイトで)、事情は分かるにしろ結果的にそれが作品の消化不良を引き起こし、物語として中途半端な印象をあたえてしまっているのは、作品の厚みを出す上でも残念なところだ。

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「MUSA -武士-」/韓国/2001年/133分  「MUSA -武士-」 A [続きを読む]

受信: 2005.01.16 09:54 午後

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