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2004.07.28

『ワイルド・レンジ/最後の銃撃』7/25.ケイズシネマ

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渋い、渋すぎる。本格的な西部劇なんて何年振りだろう。雄大な大自然のオープニング(撮影はカナダらしいですが)からもう画面に引き込まれました。牛を追って生活するまさしくカウボーイたちが、土地を支配し町までも牛耳っている牧場主と意地とプライドを掛けて対決する話。
話そのものは特に目新しいものがあるわけじゃないですが、じっくり描き込まれた人物像と、ゆったりとしてはいるが常に緊張感を孕んだストーリー展開が、2時間20分の間、画面への集中を途切れさせません。
お互いの本名も過去も知らずに10年近く暮らしてきたボスとチャーリー。生死を共にしてきたことで生まれる友情と信頼。そして対決の町で芽生える愛。それをロバート・デュパルとケビン・コスナー、アネット・ベニングが見事に演じています(だから余計に前日観た『ラブドガン』の「生と死」や「愛」といったテーマが薄っぺらに感じた)。悪役がいかにも悪役って感じなのが時代的には今っぽくないけど、それはそれで変に理屈っぽくなくてよしとしましょう。
ガンファイトも最後の最後に見せ場がありますが、それまでは無駄な撃ち合いもなく、ラストに向けての雰囲気を高めていきます。マシンガンやオートマチックの銃弾無尽蔵の連射合戦より、この時代のシングルアクションの撃ち合いは撃ち合い本来の緊迫感があっていいですね。

アメリカの原点が、いい意味でのフロンティア精神にあるのだとしたら、拳銃で道を拓き己の独立を勝ち取っていくカウボーイの姿に、アメリカの観客達は古きよきアメリカの栄光を垣間見るのでしょうか。ただあのラストはいかにも現代っぽくて好きじゃないんですけど、つまりは開拓時代の終焉を意味すると同時に、現代アメリカ社会が抱える深刻な家庭崩壊へのメッセージなんでしょうか?

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