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2004.06.20

『ブラザーフッド』6/14.イイノホール(試写会)

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『グッバイ、レーニン!』とは東西南北繋がり。

大作である。確かに大作である。戦闘シーン及び人体損壊には相当な力が入っていて、そのリアルさ迫力はハリウッド並みでとうてい日本映画が足下にも及ばないレベルである。さすがに国を挙げて映画産業育成に力を入れているだけのことはある。で、その大作が描きたかったものは何か?朝鮮戦争に強制徴兵されてしまった兄弟の、深い絆の物語である。

本来、家系を守るため一家族からは、兄弟がいる場合どちらか一人しか徴兵されないはずなのに、混乱の中、兄弟二人ともが戦地に送り込まれてしまう。兄は何とかして弟を退役させ故郷に帰そうと、自ら危険な任務に赴き勲章を得ようとする。しかしそんな兄の無謀さや戦争にのめりこんでいく姿に不信感を抱いていく弟。開戦前はあんなに仲のよかった兄弟の心が、次第に離れていく。そして運命は更に残酷な仕打ちを兄弟に与えるのであった。
と、なかなか劇的な展開で感動作なわけなんですが、あまりに感動作に作ろうとしたせいなのか、弟(ウォンビン)の人物設定が突然変わってしまってる気がする。冒頭〜徴兵直後までは優等生で虫も殺せない風でおまけに心臓が弱く病弱な人物(発作を起こしてるんだよ)なのに、あるシーンから突然目つきが鋭く喧嘩も滅茶苦茶強くなってる。どうみたって同じ人間じゃない。強制徴兵されてそのまま戦場送りなんだから訓練してるわけじゃないし、戦場で銃の撃ち方はうまくなることはあっても殴り合いが上手になるとは思えない。多分、最初は「病弱な弟を守る兄」とゆうコンセプトでいったんだけど、それじゃラストに向かって話が続かないんで無理矢理強くしてしまったのかな。演出の都合上だろうがもったいない。

あと、二時間半とゆう時間的にも大作な割には満腹感が薄く感じて、それは何故だろうと考えたら、この作品、ほとんど兄弟二人だけの物語りなんだよね。これだけの大作になるとサイドストーリーとして他の戦友の話とか何とかを平行して描いて作品に厚みをもたせるものだが、そおゆうことを一切せずにひたすら兄弟及びそれに附随する家族の物語に終始する。それはそれで潔くていいのだが、これだけ長いにしてはちょっと物足りない気もする。
それと、作品では朝鮮戦争の政治的な部分には全く触れられていないのがだ、少しくらいは触れた方がより作品に多層性が生まれ、訴えるものがあったと思うのだが。今尚続く南北分断、朝鮮戦争による軍需特需で今の日本の経済大国の基盤ができたことを考えても、兄弟愛だけで押すにはもったいない作品だと思うのです。

と、不満もあるものの、ハリウッドのように音楽で無理矢理盛り上げることもせず、兄弟愛を通して戦争のもたらす悲劇を訴える力は十分にあり、まさしく韓国映画のパワーを見せつけられる作品であります。

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