新宿バルト9での上映が中止になった映画『靖国』が、連鎖反応的に他の上映予定だった映画館でも上映が中止になってしまった。こんなこと前代未聞では?何でもこの映画に公的助成金が出ていることに対して、内容的に不適切ではないかとクレームがついたことが発端だったようだが、いよいよ権力による言論弾圧が露骨に強まってきたということか・・・。
大まかな流れを追ってみました。
◆映画「靖国」に文化庁系独法が750万円助成 自民党から異論噴出 (イザ!:2008/03/13)
◆「文化庁推薦ではない」 映画「靖国」で文科相 (MSN産経ニュース:2008/03/14)
◆公開前映画「YASUKUNI」に「靖国」派圧力 文化庁通じ自民・稲田衆院議員 「見たい」 (しんぶん赤旗:2008/03/17)
◆「靖国」めぐり映画関係者に広がる危機感 (nikkansports.com:2008/03/29)
◆映画「靖国」公開白紙に 上映館全て辞退 トラブル警戒 (asahi.com:2008/03/31)
◆映画「靖国」—上映中止は防がねば (asahi.com:朝日新聞社説:2008/03/30付け)
で、上映予定だって各劇場の対応はというと、3/31夜の時点では以下のようです。
◇新宿バルト9のホームページでは、少なくともトップページでは上映中止のことは触れられてません。
◇Q-AXシネマではトップページの新着ニュースの欄で、3/31付けで「『靖国』上映に関するお知らせ」として記載されてます。
◇シネマート六本木では、まだ近日公開作品として記載されてますね。心斎橋も同じく。
◇銀座シネパトスはヒューマックスシネマのサイトのトップページのインフォメーションで“=謹告=”としてお詫びしてます。
当の『靖国 YASUKUNI』の公式サイトはというと、今のところ特に今回のことに関するコメント等は見当たりません。(アクセスが集中してるのか、繋がりにくい)
配給元のアルゴ・ピクチャーズは、、、何だか去年で更新が止まってますが・・・。メルマガも休刊中みたいだ。でも、今回の件に関して緊急の記者会見を開く予定らしい。
◆問題作『靖国 YASUKUNI』次々と上映中止で東京公開断念に… (シネマトゥデイ:2008/03/31)
ホラー・スプラッター系の映画で、実際の事件との類似性で公開延期とかの例はあるけど、政治的な理由(助成金という名目?)で公開中止というのはあまり記憶にないが。
実際に右翼の街宣車の抗議を受けた劇場もあるようだが、特に何の圧力も受けてない劇場もあるようだし、自主規制という逃げを打ったってことですか。まあ、取り立てて強固な理念でもって劇場を運営してるわけじゃないだろうから、文字通り「触らぬ神に祟りなし」って洒落にもならねぇよな。どこか気骨のある劇場はないのかね。って、そしたら観に行く方も気合いがいるな。
<<04/04追記>>
第七藝術劇場での上映が決まったようですね。
<<04/07追記>>
上記の「第七藝術劇場での上映決定」は誤報だとのことです。
◆『靖国』が上映決定!支援ぞくぞくと…5月から全国で順次公開(シネマトゥディ:08/04/07)
しかし、asahi.comではまだ当該記事が載せられてますね。
◆ 「靖国」大阪で5月上映 「映画館を議論の場に」(asahi.com:08/04/03)
支配人の言葉まで記載されてるってことはどういうことでしょうね。劇場に直接取材したんでしょうかね?それとも上映館名は伏せるってことなので、“誤報”ってことにして一時的に隠してるんですかね。
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